クリスマスが終わると一気に迎春準備が始まり、お店では赤と緑の飾り付けが、紅白や金銀などのめでたい和風に変わります。
四季折々の行事に、西洋も日本古来のものもある中で、1番めまぐるしい変化のあるひと時やなぁと思います。
そんな中、餅つきの話題が出ると思い出すのが、子どもの頃の我が家での鏡餅作り。
父は出張の多いサラリーマン、母は自営業の共働き家庭で育った為、本来はあまりよろしくないとされているけど30日か大晦日のギリギリになって、餅をついて鏡餅を飾っていました。
餅つきといっても、電動餅つき器なので、労力はつき上がった餅を丸める作業に費やすんやけど、餅つきモードになる前に炊き上がったおこわでおにぎりを作って食べるのが、我が家の恒例でした。
普段は家にいない、いてもゴロゴロ昼寝か自分の趣味に勤しむ父が、おこわおにぎりを必ず握ってくれました。
炊きたてを塩だけで握られたおにぎりは、父の大きな手で熱々を握るため、ふんわりとしていて格別の美味しさでした。
年に一度だけの味。
本当にシンプルなんやけど、もち米を見たり餅つきと聞くと、ふとその時の光景が蘇ります。
家族全員でたくさんのお餅を丸めて、お正月を迎えたなぁ。
今は、お節作りだけを受け継いでいます。
うちの子ども達がおとなになった時、お母さんが一日中台所に立っていた事を思い出してくれるやろか?
小さい頃から少しずつできる事を手伝ってもらう様にしてきているけど、原風景となってくれてたらええなと思います。