香合という入れ物があります。
仏具または茶道具で、お香を入れておく容器として用いられるものです。
私がこれを知ったのはコロナ禍の直前頃でした。
この中に易で使う八面サイコロと六面サイコロを入れておくと、携帯に便利ですぐその場で占えて便利だよと、然る先生が教えてくださいました。
その先生は仏具店で購入した塗り物の香合をお使いになっていて、シックでかっこいいな!と思いました。
仏具店で売られているものは、蒔絵や螺鈿などの装飾が施されているものが多いみたいです。でも、仏教宗派の紋とかが圧倒的に多いし、当然華美ではないからかわいくはない😅
欲しくて探してみると、サイコロがうまく中で転がる深さがあるもので携帯に邪魔になりにくい大きさとなると、案外限られてしまうことに気付き、なかなか気に入る柄も見つからず。
結局、ネジ式のプラスチック製無地の香合に気に入った蒔絵シールを外側に貼り、内側にはクッションになるフェルトを貼って作ってみました。

これも結構気に入ってはいるのですが、気持ち大きいんですよね……。
ある日たまたま聞いていたポッドキャスト番組で、武者小路千家・千宗屋さんが話されていて。
お茶での香合は場を作る役割がある、という様なことを仰っていました。
香合をひとつ置くだけでそんなことができるのかと、おもしろいなと思いました。
茶道は詳しくないのですが、季節の設えを大切にすることは知っていたので、占いの道具として使うのでもその気持ちは大事にしたいなと感じたお話でした。
お茶の世界での香合は、なんというかピンからキリまでいろいろで。美術品みたいなものだし。
仏具と違って漆器以外に陶器製・金属製とか、形も置物を半分に割って入れ物にした様なものもあってめちゃくちゃ種類があるんです。
茶道具として使わないのでため書きのある桐箱は要らないですし、何よりサイズが重要で。
見かけたらサイズを確かめ材質を確かめお値段を確かめ……と悩んでいました。
ピン!と来たものは断易で占ってみたり。でもなかなか思うものに出会わない。
たまたまの出会いに期待せず、真剣に探してみようとこの5月は動いていました(主にネット上ですが)
こんな感じでしたね → Bluesky
そして迎えたのがこちら

堆朱(ついしゅ)という、漆を何回も重ねて塗ったところを彫る技法で装飾された漆器です。
軽いんですよ、とても。
サイズ感もよく、やっと出会えたねって喜んでいます。
ちょっとしたアクセサリーケースにもなりそうなので、占い道具入れに使わない人にもいいのではと思います。
イベントなど対面で占う時に持っていますので、ご興味のある方はお声がけくださいね。