人が心変わりをするのは、相当なきっかけがないと変わらないと思います。
贔屓にしているモノ・店・個人があれば、特にそちらに問題がなければずっと贔屓にしていきたいものです。
ただ、贔屓を使うことができなくなった場合の為に、日頃に次の贔屓に成り得る候補は見つけておきたい気持ちもあります。
今日、それにまつわる事がありました。
体育大会の練習中に胸を強く打った息子。
1週間経って痛み出したので、気になるから病院で診てもらいたいと。
木曜日の午後に開いている病院はなかなか無い中で、少し前に我が家から自転車で数分の距離にできた総合病院が開いていました。
なんとありがたい!
早速、息子と一緒に伺いました。
もう中学生ですから、かかりつけ医にはひとりで行くのですが、さすがに初めて行くし、総合病院ということで初診の問診票やら手続きに戸惑うことがあるかもと、一応付いて行ったのです。
できることは何でもまず自分でするというのが、我が家の方針なので後ろから見守る様一歩下がっていたのですが、受付の方は目の前にいる中学生に目を合わせることなく私に話しかけてこられました。
これは仕方がない事なのでしょうね。
それでも答えられる事には本人が言ったのですが、どうも目を見て話せなかったのが気になりました。
さて診察です。
1週間前の打撲が、今になって痛み出したのが気にかかって来たことは、問診票に書いていましたので特に症状を聞かれることもなくレントゲンを撮る事に。
再び診察室に入ると、医師からの第一声が「薬、欲しい?」でした。
ちょっと意味がわからないなぁと思いつつ、息子がどう答えるかを待っていたら「痛むので……」と答えました。
普段とは違う歯切れの悪い答え方に、彼も何故それを聞かれたのか意図を掴めないのかなと思いました。
医師は更に「湿布薬、ありますか?」と聞きました。
それは、家にあるかという事なのかな?
息子が私を見たので、分からないんだなと察し「家には無いです」と答えました。
医師はパソコンのモニターを見ながらカルテの記入をしていましたが、「飲み薬いるかな〜」と独り言の様に話すので、もう何が何だか分かりません。
「先生、どういう状態なんでしょうか?」
いつレントゲンの診立てを話してくれるのか待っていましたが、そんな様子が微塵も感じられず、こちらから質問しました。
「いつから痛むの?」
「え?1週間前なの?!それで痛いの?」
レントゲンの診立てを言う事なく、問診票に書いていることを聞き直し、結局湿布薬出すので1週間様子見て痛むならまた来てねと帰されました。
うちの家族は皆、割と丈夫なので、あまりお医者さんにお世話になることはありません。
それでもこの地に住み出して17年、信頼できるお医者さんを見つけてお世話になってきました。
だから、緊急の場合やかかりつけ医が休診でどうしても診てもらいたい時でないと、違うお医者さんに診てもらう機会がありません。
私達には2番目のお医者さんを見つける良い機会だったのですが、いくら近いとはいえ、この整形外科の先生にお世話になることはほぼないなと思いました。
お医者さんにとってはたくさんの患者のひとりで、どんどん数をこなさないといけないのかもしれません。
でもね、痛いし何より不安だから来たのです。
不安を取り除いてもらえなかったことは、お医者さん側から見ればそれは仕事ではないのかもしれない。
こちらの勝手な期待が裏切られただけかもしれない。
そうだとしても、かかりつけ医から移る気を起こせなかったことは、このお医者さんにも私達にもよい出会いではなかったのだなと思う他ないのは、とても残念でした。